「心を動かすカウンセリング」メルマガ第90回:2014年1月21日

こんにちは、鈴木です。
メルマガを開封して頂き、ありがとうございます。

 

 

 「心から話せていないんです」


これはカウンセリングで、あるクライエントが言った言葉です。

仮にDさん(20代男性)としましょう。


Dさんは、人と話すとき、頭で考えたことでしかやり取りができないと言いました。

心で感じたことを言葉にすることが、今一つできないそうです。

このことも、カウンセリングを進めていく中で見えてきたことです。

最初はここまでも言語化はできておらず、
ただ人と関係を深められない、心開けない感じがするという話でした。


しかし、私は彼とのカウンセリングを始めた当初から、
心からの言葉とは違い、頭で考えてしまっている言葉だと感じていました。

それはDさんの言葉の選び方、表現の仕方から推察できました。

そこで私は、Dさんの言葉が、頭で考えたレベルなのか、
それとも心からの言葉なのかを内省するような応答をしていきました。

カウンセラーとやり取りしていく中で、自然とそのことが内省できるようにしたのです。


「もしかして、心から実感したという感じとは違うということでしょうか?」


あるタイミングで私はDさんに問いかけました。

自分の発する言葉、話していることは、実感を伴ったものなのか?

そこをDさん自身が確認できるように、思い切って問いかけてみました。


するとDさんは即座に


「そうですね。どうしても頭で考えている自分がいます」


と答えてくれました。


カウンセリングで一番大切なのは、自分が経験したことです。

頭で考えたことではなく、実際に経験したこと。

そしてその経験から実感したこと、心から感じたこと、心で起きた感情。

こうしたところにフォーカスされていくと、自己洞察が深まります。


深い自己洞察は、カウンセリングではとても大切です。

そこから新たな方向性が見えてくることが多いからです。


私たちは普段、あまりにも頭でものを考え過ぎています。

この考え過ぎが、やがて自分の心を錆びつかせていくことにもなります。

否定的な考えで頭がパンパンになった状態がうつの状態ともいえます。


以前この話をしたら「心の動きも脳の作用でしょ?」と言った人がいます。

つまり、心と頭という分け方はおかしいのでは・・と言いたかったようです。


こういう人が「頭だけで考えている人」なんです。

正確には心も脳だということくらい、わかった上での話です。

頭で人の話を聞く人は、話を正確に聞けず、その真意もくみとれなくなるようです。


話を戻します(笑)


私たちは頭でものを考えすぎている。

その意味するところは、次のような意味なんです。


つまり、ものごとを見聞きしたときに、すぐにジャッジしたり、批評したり、
正しいか間違っているかを論じたくなる。

これが頭でものを考え過ぎるという意味です。


ソーシャルメディアには、この種の発言がたくさんありますね。


例えば、大切な人を事故で亡くした人がいます。

その人にカウンセリングでこう問われたとします。


「なぜ、あの人は死ななければならなかったのでしょう?」


あなたはこの問いかけに回答できますか?

こうした問いかけには、正直、誰も回答できないのですよ。

当然、頭で考えて答えられる話ではないのです。

心の深いところを働かせなければ、カウンセリングはできません。


ちなみにこれは、本当に死ななければならなかった理由を知りたいのではありません。

大切な人を失った喪失感、やりきれない思いがこういう言葉になったのです。

その痛みの深さをこちらができるかぎり分かち合う努力をすることで、
何か言葉が浮かんできたら、その言葉を伝える。

あるいは、敢えて黙ってそばにいるようにしてあげる。

いろいろな対応が考えられます。


それは頭で常識や心理学の知識に照らし合わせてわかることではありません。

自分の感受性と人間性をフルに働かせ、心で感じるものを大切にするのです。

そう考えると、カウンセリングは人間性勝負なところがありますね。


頭でばかり考えてものを見ていると、人の心が見えなくなります。

頭で考えるのではなく、心で感じる。

そういう感性を磨くことで、人の心に深く寄り添えることが可能となります。

とても難しいことですが、挑戦する価値はあるのではないでしょうか?

 


    

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