「共感的理解を体得する秘訣」メルマガ第86回:2013年11月13日

こんにちは、鈴木です。
メルマガを開封して頂き、ありがとうございます。

 

 

 
「共感的理解を体得する秘訣とは?」


カウンセリングを学んだことがある人なら、
次の言葉は聞いたことがあるでしょう。

それは「共感的理解」という言葉です。


この「共感的理解」ですが、
言葉の意味を知っているだけでは、何も役に立ちません。

実際にカウンセリングの面接の際に、
共感的理解が「実践」できなければならないわけです。


ロジャーズは、知的な助言の限界を指摘しました。

それはロジャーズ自身がそうした助言の限界を経験したからです。


この助言の限界は何かというと、
助言したことをクライエントが実行できないという現実です。


「こうしたらどうでしょう」「こうしてみましょう」という助言を
必ずしもクライエントがそのまま実行に移せない。

移すにあたっての心の葛藤や抵抗感。

この問題をクリアしなければ、助言は生かされないという現実ですね。


そこでロジャーズが行き着いた結論が「共感的理解」でした。

クライエントは自分自身の葛藤や抵抗感を
カウンセラーにそのまま受け止め、理解される経験をします。

「理解された」「わかってもらえた」という経験が
クライエントには大きな力になるということが見えてきたわけです。


クライエントにしてみれば、自分の心の細部にわたる感覚を
カウンセラーにそのまま理解されることは、とても大きな喜びです。

また、理解されることでクライエント自身も
自己理解が促進されるという効果もあります。


「そうか、自分はそういうことを恐れていたのか」
「自分はこれほどまでに傷ついていたんだ」


そういう自己理解、自分の心を受け止めるという経験によって、
より客観的に、そして大局に立った見方が出来るようになります。


同時に自分自身のパーソナリティーや心のあり様を
さらに鮮明に自覚できるようにもなります。

いわゆる「腑に落ちる」とか「得心がいく」という感覚ですね。

こうした経験によってクライエントは、
より落ち着いて、より視野を広げて物事を見直すことができます。


「共感的理解」がいかに重要であるかということですね。

では、ここからが今日の本題なのですが、
この「共感的理解」はいかにして実践できるのでしょうか?


実践するにあたっては、実践できたときのお話を先にしましょう。

「共感的理解」が実践できた時の感覚をお伝えしたいと思います。


先ず、一にも二にも「集中力」が重要となります。

研ぎ澄まされた、深い集中状態でなければ、共感的理解は生まれません。


続いて、クライエントの経験の世界に対して、
強い関心を持ち続けることが大切です。

クライエントの話(内容・言葉・表現)を通して、
想い、感情、その心の奥の感覚、イメージをそのまま感じとるわけです。


もし、そうした要素をそのまま理解できた時、
カウンセラーの内面には「わかった」という感覚が生起します。

「そうか」「ああ・・そうだったんだ」という感覚ですね。


これらは決して衝動的な感覚ではないのです。

静かで微かな感じではありますが、それでいてしっかりとした「確かな感覚」です。


ある意味、「わかった」という感覚は、反応として内側から出てきます。

そう「反応」という表現が一番ピッタリきますね。

そして、そういう「反応」と同時に、最も適切な言葉が浮かんでもきます。

これはそのまま、適切な「応答」へと生かされていく言葉ですね。


カウンセリングの中では、クライエントは自分の気持ちや感覚など、
伝えたいことをできる限り正確に伝えようとします。

そのために非常に厳密に言葉や表現を探そうともします。


そういう感覚でカウンセリングに臨んでいますから、
カウンセラーが発する言葉や表現の選択も、厳密さが求められます。

カウンセラーの応答で使われた言葉や表現。

それらがクライエントの感覚と少しでもフィットいていないと感じたら、
クライエントは必ず違和感を覚え、鈍い反応を見せるか、修正を試みます。

「うーん」「・・そうですねえ・・」「・・というか・・」といった反応です。


しかし、こちらが「わかった」という感覚が生起し、
そのような反応と共に出てきた言葉を応答として伝えると、
クライエントに「その通りです」という反応を以て受け容れてもらえます。

共感的理解の感覚や反応によって自然に言葉が出てくるモードになると、
ほとんどの言葉がクライエントの感覚と一致していきます。

それだけ人間の感覚というものは、精巧に出来ているといえるかもしれません。


ただ、ここまでの感覚にたどり着くには、それ相応の訓練と試行錯誤が必要です。

この感覚は意識的であったり、無理やりであっては生起してきません。

本当に深い集中状態で、クライエントの一言半句を正確に聞きとり続け、
そのメッセージがカウンセラーの心の深い、腹の底へと流れてくる。

そうした感覚を獲得する必要があります。


しかし、この感覚を獲得してしまえば、本当に深い心の交流が可能となり、
クライエントに対してより深く、安定した援助を行えるのです。

共感的理解は、感覚的な、あるいは直観的な理解ともいえますね。


こうした感覚を獲得するためには、
とにかく「ひたすら聞く」という訓練を積むことです。

この「ひたすら聞く」という姿勢こそが、共感的理解の体得には必要です。


何かを体得するには、実は、やるべきことはとてもシンプルです。

しかし、そのシンプルなことを誰よりもひた向きに続けること。

ここに本当の力を体得する秘訣があるといってもいいでしょう。

 


    

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