「長~い話をどう聞くか?」メルマガ第61回:2013年2月6日
こんにちは、鈴木です。
メルマガを開封して頂き、ありがとうございます。
「長い話を聞く時の3つのポイント」
カウンセリングでクライエントの話が長い場合、
その話をどう聞き、どう理解すればいいのか?
これは、特に経験の浅いカウンセラーにとっては
ちょっと戸惑う場面だといえます。
長い話、話すボリュームが多いということですが、
じゃあ、全部その一言に至るまで覚える必要があるのか?
私も面接していて、中には30分近く話続ける方もいます。
実際いくら私でも、それだけの時間をかけて話した言葉を
さすがに全て覚えることはできません。
しかし、覚えることまではする必要はないですが、
話した言葉を全て聞ける必要はあります。
クライエントが話した言葉や内容。
その全てを正確に聞きとり、しっかりと理解していく。
それは必ず必要なことであるのです。
そこで「瞬間瞬間の聞き取りと理解」をする。
しかしクライエントの話はまだ続く。
ならばまたクライエントの次の言葉や内容を再び聞いて、理解していく。
そうした連続の先にある「まとまった理解」が
カウンセラー側には必要になります。
Aという一文が話終わり、Bという一文が始まる。
それが終わったらC、そしてD・Eと続く。
最終的にAからNまでクライエントが話続ける。
AからNまでの話のなかから、まとまった理解=Sを導き出す。
その「まとまった理解」をベースに、
カウンセラーは応答を組み立てるわけです。
では、その「まとまった理解」とは
果たしてどんな観点でなされるものなのでしょうか?
主に次の3つがポイントとなります。
1)クライエントが一番言いたかったことは何か?
2)クライエントが一番問題にしたかったことは何か?
3)クライエントの話の中で一番大事なことは何か?
この3つのポイントを常に意識しながら話を聞きます。
クライエントの話が長かろうと、短かろうと、
この3つのポイントをいつも念頭に置きながら理解に努めます。
そして3つのポイント(観点)から導き出された「まとまった理解」
それをもとに応答を組み立て、その応答を投げ返していくわけです。
長い話であっても、常にこの3つのポイントを中心に理解・整理し、
簡潔な応答に凝縮させて投げ返していく。
簡潔で整った形で自分の話を投げ返されたクライエントは
自分の長い話を完結に整理し直すことができます。
そして簡潔に整った「自分の話」をもとに、
クライエントはさらに一歩踏み込んだり、一歩深めたりしながら
話しをさらに続けることで自己の内面洞察を進めます。
カウンセリングで長い話を聞けるようになるには、
もちろん経験も必要になります。
しかし闇雲に数だけこなしても対応できるものではありません。
整理するためのポイントを常に念頭におき、
それらを頼りにより的確な理解に努めることで、
カウンセリングは一つ、また一つと進展を見せていくわけです。
そうした「ツボ」を押さえた学習と経験を積み重ねることで、
長い話にも適切な短い応答で応えることができるようになります。
こうした力をぜひ、身につけて頂きたいと思います。
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