「学びたいことではなく、必要なことを学ぶ」メルマガ第162回:2016年1月25日

 

こんにちは、養成塾の塾長、鈴木です。

 

 

 

「いつも状況に流されてしまうんです」

 

 

先日、カウンセリングの中で聞いた話です。

 

あるクライエントの方が仰ったのです。

 

 

 

自分には軸がない。

 

自分の考え、捉え方がない。

 

だから、ちょっとしたトラブルが起きると、すぐ動揺する。

 

 

 

思うようにいかないと、その状況に振り回される。

 

すぐに悩んだり、落ち込んだりと感情的になってしまう。

 

だから、自分には軸が必要だと思う。

 

 

 

かいつまんで書くと、こうしたお話しでした。

 

 

 

私は「確かにそうだな」と思って、その方の話を聞いていました。

 

物事に対する捉え方、考え方。

 

そういう引き出しが多いほど、私たちは慌てずに済みます。

 

なぜなら、その都度、自分の中に判断の基準があるからです。

 

 

 

私は20代の前半、経営コンサルティングの会社にいました。

 

その時に学んだことも、まさに同じ。

 

 

 

企業の外部環境は、刻々と変化する。

 

その変化に対応するには、対応するための引き出しが必要だ。

 

そしてそれらを生かすための柔軟な組織力が必要だ。

 

 

 

その時学んだことは、今でも大いに役立っています。

 

 

 

カウンセリングでも、全く同じことがいえます。

 

 

 

カウンセリングで話される内容は、刻々と変化します。

 

クライエントの状態、ぶつかる問題も、やはり刻々と変化します。

 

その変化に対し、カウンセラーはいかに適切に対応できるか。

 

これがカウンセリングでは大事になってきます。

 

 

 

つまりは、カウンセラーも対応するための引き出しが必要。

 

それも出来るだけ豊富にあることが望ましい。

 

そして肝心なのは、それを生かせるカウンセラー自身の柔軟な動き。

 

 

 

つまり、適切なカウンセリングを行うには、

こうした引き出しを豊富にすること。

 

そして、それらを適切に生かす反射神経を身につけること。

 

そのためのトレーニングが必要になるということです。

 

 

 

そのためには、単に本やテキストをいくら読んでも不十分。

 

実践につなげる反射神経を磨く訓練がどうしても必要になってきます。

 

 

 

その訓練が不足し、力不足になると、どういったことを招くか。

 

そのことを物語るエピソード(私の実体験)を紹介します。

 

 

 

私はかつて、スクールカウンセラー(以下SC)として、

3つの小学校に赴任していました。

 

実はこの小学校3つとも、前任のSCに対し、

現場からクレームが発生したのです。

 

 

 

1校目のSCは裁判沙汰になりそうな事態になっていました。

 

2校目のSCは「現場で使いものにならない」という、きついお叱りを受けました。

 

3校目のSCは校長とケンカをし、保護者や教職員からもクレームが出ました。

 

 

 

私が赴任したのは、いずれも、その直後だったのです。

 

 

 

ですから、現場の先生たちは、最初に私をかなり警戒していたと思います。

 

前任のSCが問題となり、その後任が私だったからです。

 

 

 

ところが、その警戒心はものの1~2か月で解けました。

 

半年もすれば、ほとんどの方々が信頼をしてくれました。

 

だから、前任のSCが、なぜそんなことになったのか?

 

私には全く腑に落ちないことでした。

 

 

 

もちろん、私なりにちょっと工夫はしました。

 

しかし、別に特別なことはしていません。

 

普通に勤務し、普通にコミュニケーションを取りました。

 

 

 

前任者のSCは、一人は臨床心理士として15年のベテラン。

 

もう一人は10年の経験者で、私よりも年長者。

 

3人目のSCに限っては、この道40年の大ベテランで、

お弟子さんも大勢おられ、私の父親くらいの年齢でした。

 

 

 

そんな方たちが揃いも揃って、なぜそんなことになるのか?

 

しかも、その学校に赴任して全員2年以内の出来事でした。

 

 

 

ですから私は赴任する前に、逆に学校側に警戒感を抱きました。

 

それだけのSCが揃って問題視された。

 

だから、学校側にも何か隠された問題があるのではないかと・・・・

 

 

 

しかし、「百聞は一見に如かず」といいます。

 

自分で現場に足を運び、自分の目で確かめるのが一番確かです。

 

 

 

その結果・・・・・・・・

 

 

 

先に書いたように、普通にしていて問題なし。

 

いずれの学校の先生たちとも、非常にしっかりと連携して事に当たれました。

 

 

 

そこで、私は即、これはカウンセラーの問題なんだとわかりました。

 

経験豊富なはずのカウンセラーが、短期間で信頼を失う。

 

実際、先生方の話と前任SCの言い分とを突き合わせてみても、

やはり、カウンセラーが「とんちんかん」なだけでした。

 

 

 

これでは、SCだけでなく、カウンセラーという存在が

社会的信頼を失っているのも、変な話ですが、納得です。

 

なぜこのような問題が起きるのかというと、

それが冒頭に書いた「反射神経」の欠如です。

 

必要な「引き出し」がまるで無かったのです。

 

 

 

本やテキストなど、知識や理論ばかりの頭デッカチで、

対人関係のスキルが著しく不足しているのです。

 

また、様々な問題解決のための対応。

 

その引き出しもなく、何よりも、現場で再現する力もなかったのです。

 

 

 

社会的な常識感覚、人と人との関わりに必要な健康的な感覚。

 

そうした当たり前の感覚の欠如が、問題だったのです。

 

 

 

カウンセラーは心理的な問題解決の専門家です。

 

また、カウンセリングという専門的なコミュニケーションを駆使します。

 

それなのに、自分が心理的な問題を抱えたままだったり、

コミュニケーションも満足に取れない状態だったり・・・・

 

 

 

カウンセラーという仕事の怖いところ。

 

それは、形の上では、自分一人でやれてしまうというところです。

 

自分勝手にやっても、一人でやっていれば、誰にも文句は言われません。

 

クライエントだって、相談に乗ってもらうと思えば、

不満があってもなかなか言えないものです。

 

そういう立場を利用して、やりたい放題のカウンセラーもいます。

 

それはもう、カウンセラーとは呼べませんが・・・・

 

 

 

しかし、SCとか企業常駐のカウンセラーは違います。

 

そんなことしたら、すぐにクレームが出て解雇です。

 

私の前任者たちがそうでした。

 

 

 

その状態でSCとして学校現場に赴任したわけです。

 

ですから、上手く仕事ができないのも道理です。

 

また、現場で一番の問題児になってしまうのも無理のない話です。

 

 

 

理論や知識が不要だというのではありません。

 

基本的に知っておく必要のある知識はあります。

 

その上で、現場での対人関係、対問題対応。

 

そうした力を磨く必要性が、更にある・・といいたいのです。

 

 

 

頭でっかちのコンサルが企業で嫌われるのと同じで、

頭でっかちのSCも、学校では厄介な存在とされます。

 

それは、考えてみれば当たり前の話。

 

 

 

先生方は、日々、現場で大変な毎日を送っています。

 

子どもたちも安心できない環境で、戦々恐々と日々を過ごしています。

 

保護者の皆さんも、右や左を気にしながら、神経をすり減らしています。

 

 

 

そういう現場に「ポン」と出ていくSCです。

 

それなりの覚悟と、十分な力がなければ、出ていく意味がありません。

 

 

 

私たちカウンセラーに必要なのは、現場で役立つ力です。

 

何をどう学べば、現場で役立つ力とできるのか?

 

自分の学びたいことではなく、「必要とされていること」を学びたいものです。

 

 

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