「実は、傾聴にはコツがある」メルマガ第161回:2016年1月12日

 

こんにちは、養成塾の塾長、鈴木です。

 

 

 

傾聴できないと訴える人。

 

その訴えのほとんどが、同じものです。

 

それは「言葉をどう返していいかわからない」というもの。

 

 

 

カウンセリングや相談セッションで、

相談者(クライエント)の話を聞きます。

 

相談者が話終わった瞬間。

 

こちらには、何らかの「リアクション」が必要になります。

 

 

 

ただ黙っているだけとか、うなずくだけでは不十分。

 

「そうですか」「そうなんですね」でも、とても物足りない。

 

話した人間にしてみれば、「ん?」となります。

 

 

 

なぜなら、うなずくだけとか「そうなんですね」だけでは、

話した人間は、自分の話が伝わったかどうかがわからないからです。

 

 

 

「そうなんですね」の「そう」って、何を指しているのだろう?

 

何について、カウンセラーは「わかった」のだろう?

 

私の話を聞いて、この人はどう感じたのだろう?

 

それが話した方からすると、わからないので不安になるのです。

 

 

 

そこで、カウンセラーには、相手の話を聞くたびに、

何らかのしっかりしたリアクションが必要になります。

 

では、しっかりとしたリアクションとは何でしょう?

 

 

 

それは、やはり言葉です。

 

それも「そうなんですね」「辛かったですね」といったものではありません。

 

もっと具体的に、もっと繊細に、もっと心のこもったものにする必要があります。

 

 

 

相手の話を聞き、カウンセラーはどう感じたのか。

 

その話をどう理解できたのか。

 

それを相手に投げ返すわけです。

 

 

 

もちろん、それは「オウム返し」ではありません。

 

「私はこう理解しました」「こう感じました」というのは、

聞いた人間の言葉で伝えて、初めてリアルに伝わります。

 

つまり、クライエントの話をどう理解したかを

カウンセラーの言葉に置き換えて伝えるわけです。

 

 

 

この説明では抽象的なので、以下、具体例を見てください。

 

 

 

クライエント「~○○で、腹が立ってしまったんです」

 

カウンセラー「つい、腹立たしくなった」

 

クライエント「そうですね・・なんでそんな言われ方を・・と・・」

 

カウンセラー「もっと言い方を考えて欲しかった」

 

クライエント「そうです。私の言うことに聞く耳をもたないところがあって」

 

カウンセラー「やっぱり・・自分の言うことを、もっと聞いてほしいと・・」

 

クライエント「・・思いますね。聞いてほしいという思いはあります。

向こうは向こうで、そう思ってるかもしれないですけど、一方的にものを言われてしまうし、

こちらもなんか、意地になってしまうところもあって・・・」

 

カウンセラー「もしかしたら、お互いに"頑な"なところがあるのかもしれない」

 

クライエント「う~ん、それはあるかもしれません。いろいろ積み重なってきてるし・・」

 

 

 

どうでしょう。

 

「オウム返し」は一つもありません。

 

むしろ、カウンセラーが自分の言葉に置き換えて伝え返しています。

 

 

 

そうすることで、カウンセラーがどう感じ、どう理解したのか。

 

それがリアルに伝わります。

 

そして、それだけではなく、クライエントの「内面洞察」も進みます。

 

 

 

ところが、皆さん、これがなかなか出来ないと言います。

 

こんな言葉が、なかなか出てきません・・というのです。

 

では、どうしてこうした具体的な言葉にできないのでしょう。

 

なぜ、カウンセラーは自分の言葉に「適切に」置き換えることが難しいのでしょう。

 

 

 

答えは「的確な理解」が出来ていないからなんですね。

 

しっかりと自分なりの理解が出来なければ、

そもそも、自分の言葉に置き換えようがありません。

 

では、しっかりと「的確に」理解する「コツ」みたいなものはあるのでしょうか?

 

 

 

実はあるんです。

 

 

 

しっかりと理解し、しっかりとした言葉で応じる。

 

そのための「コツ」はあります。

 

それは、相手の話を次の観点で聞けばいいのです。

 

 

 

「相手が一番言いたかったことは何か?」

 

 

 

常にこの観点に立って話を聞いてください。

 

 

 

相手はこの話を通して、こちらに何を伝えたいのだろう。

 

この言い方、この言葉、この表現を選んだのはなぜだろう。

 

今、この話をしていることには、どんな意味があるのだろう。

 

 

 

こうした観点から相手の話を聞き、理解に努めます。

 

上記の会話例を、もう一度、この観点から見直してみてください。

 

カウンセラーがクライエントの言いたかったこと、伝えたかったことを理解し、

その理解を自分の言葉に置き換えて伝えているのがわかるはずです。

 

そういう観点に立てば、言葉は出てきますし、

例示した会話も、何も難しいやり取りではないことがわかります。

 

 

 

ただ・・・・・

 

 

 

皆さん、話を聞いているうちに、この観点が飛んでしまうんです。

 

「一番言いたいことは・・」と思って聞いていたとしても、途中から、

話の流れや一つひとつの内容・言葉に注意を持っていかれてしまうんです。

 

だから「話の内容」や「相手の言葉」を繰り返すしかなくなるんです。

 

 

 

しっかりとした自分の理解をもとに言葉を組み立てられない。

 

理解がないから、聞いた言葉を並べて返すしかなくなるんです。

 

 

 

もちろん、相手の言葉、その一つ一つは、

しっかり正確にインプットする必要はあります。

 

そうでなくては、そもそも的確な理解が持てないからです。

 

ですが、理解を前提にして一つ一つの言葉を聞くのと、

ただおうむ返しするために聞くのとでは、聞く姿勢が全然違います。

 

 

 

重要なので、もう一度繰り返します。

 

 

 

この話を通して「相手が一番言いたかったこと」は何か?

 

 

 

常にこの観点を失わずに話を最後まで聞いてみてください。

 

今までになかった「理解」が生まれるはずです。

 

そして、その理解によって、今まで浮かばなかった「応答」が

自然に浮かんでくるはずです。

 

 

 

今までは言葉をどう返していいかわからなかったかもしれません。

 

でも、これからは、返す言葉が浮かんできます。

 

何度も意識してやっていけば、出てくる言葉も洗練されてきます。

 

それが、カウンセリングのスキルの習熟度を測るといえるでしょう。

 

 

 

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