「カウンセリング成功のカギ」メルマガ第101回:2014年4月28日

こんにちは、鈴木です。
メルマガを開封して頂き、ありがとうございます。

 

 

養成塾で、こんな質問を受けました。


「指示や助言は、してはいけないのですか?」


この疑問、多くの人が抱えているのではないでしょうか?

こういう質問が出る背景として、指示や助言をなぜ控えた方がいいのかが
十分に理解できていないということがあるようです。

控えた方がよいのには、やはり理由があるんですね。


もちろん、してはいけないということではありません。

必要であり、適切だと判断できれば、指示や助言をすればいいと思います。


しかし、相談者に指示や助言を与えるということ。

これが相談者にとって、どういう意味があり、どんな影響を及ぼすのか?

このことをしっかりと心得ておく必要があります。


早速結論として、ロジャーズの論文の次の記述を引用します。


「指示や助言などの技術は、ときに問題解決に役立つこともあるが、
しかし必ずしもクライエントの成長に結びつかないことが多いのである」


例えば、こういうことです。

仮にAさんという男性(30代)が相談に来たとします。

Aさんは職場で誰かに仕事を頼むことができません。

「これをお願いします」と人に頼むことができないということですね。


理由はこうです。

仕事を頼むと、断られたらどうしようと不安になる。

あるいは、自分が無能だと思われはしないかと怖くなる。

だから職場で人に仕事を頼むことがどうしてもできない。


結果として自分で抱えこみ、「なんで報告してくれないの」となる。

それでそのことが問題となり、結局は余計に面倒なことになてしまう。

こうした悪循環をどうすればいいでしょうか?というのが相談内容だったとします。


この相談内容、あなたならどう対応しますか?


仮にこのAさん、学生時代にいじめに遭い、
人との関わりに自信を失っていることがわかりました。

そんな苦しみを抱えているAさんに、指示や助言は有効でしょうか?

有効だとしたら、あなたはどんな指示や助言をAさんに伝えますか?


Aさんのケースだけでなく、私たちがぶつかるざまざまな問題や困難。

その問題や困難を克服するために必要なのは、方法論ではないことが多いんです。

克服するには直面した人が人間的に成長することが必要です。

なぜなら、それまで問題だったことが、
人間的に成長することによって問題ではなくなるからです。


何か対処法や解決策を実行すれば、解決の一助にはあんるでしょう。

しかし、その問題から必要なことを学ばなければ、
また同じ問題にぶつかることになるでしょう。


Aさんの場合でいえば、仕事の上手な頼み方を伝授されれば、
もしかしたら以前より頼みやすくなるかもしれません。

しかし、根本に抱えている問題は解決するでしょうか?


いじめという経験によって受けたダメージ。

自己否定感や他者不信、自分に対する自信のなさ。

そうした心理からくる消極的なコミュニケーション。

これらの問題を根本的に解決するには、
Aさんがいじめによって受けたダメージを乗り越えないとなりません。


乗り越えるためには、いじめのダメージに苦しむ自分を成長させることが必要です。

傷ついた心を癒し、立て直す。

それを可能にするのは、人としてさらに成長していくことです。


心の傷に苦しみ、そこから感じる辛さ、哀しみ、怒り、やりきれなさ。

そうした思いと向き合い、克服していく。

この経験はAさん自身をたくましくするだけではありません。

この経験によってAさんは、他人の痛みを理解できる人間になります。

人にあたたかいまなざしを向ける人間になります。

これはまさに、人として
一段も二段も成長していくことを意味しているのではないでしょうか?


ロジャーズはそこまでのプロセスを経てはじめて
真の問題解決に至るといっています。

私も自分のカウンセリング経験からいって、ロジャーズの捉え方に賛成です。

クライエントの皆さんは、カウンセリングに通う中で、
それぞれの「人間的な成長」を経験されていきました。

人が変わるとは、この人間的成長を経験したことを意味するのだと感じました。


成長を経験すると、最終的にその人の行動が変わります。

ではなぜ、人は行動を変えることができるのでしょうか?


行動が変わるのは、考え方や価値観が変わるからです。

考え方や価値観が変わるのは、物事の捉え方が変わるからです。

捉え方が変わるのは、気づきや発見があるからです。


つまりカウンセリングでは、それまでなかった気づきや発見を
"クライエント自身が経験する"ことが大切になります。


ロジャーズは指示や助言を「成長に結びつかないことが多い」と言っています。

しかし「成長に結びつくことはない」とは言っていません。

指示や助言が、こうした気づきや発見につながるのであれば、行えばいいと思います。

ただ、そういうケースは私たちが考えているより、
ずっと少ないのだよ・・・ということでしょう。


指示や助言を極力控え、クライエントに気づきと発見をもたらす。

そのためには、カウンセラーはどんな対応をする必要があるのか?

そして、それぞれの場面別で、具体的にはどんな対応が適切なのか?


カウンセリングのレベルアップに必要なのは、こうした問いに応える訓練です。



   
         

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